ふんわりとした白い雲が 春の空にのんびり横たわっている ひばりは空高く、高く 気持ちよさそうにさえずり 私は「あ~う~ん」と あの広い空を全部飲み込みそうな 大きなあくびを一つする 春はやって来た、春になったのだ あっち […]
2016年,
花壇の片隅にいくつかの 小さな花の芽を見つけました まだ霜柱も立つと言うのに 春はちゃんと忘れずに来ていました 梅の花はもう咲き終わる頃で時折 枝先に止まっためじろが花びらを ついばんでいたりします ガラス越しの陽射しは […]
庭先の梅の蕾もだいぶ膨らんで 一日でも間違った春風が吹けば ポッ、ポッ、と蕾ははじけて マフラーを首から外すだろうな でも、まだまだ意地悪な冷たい風は 過ぎ去って行きそうもない二月 お天とう様はいつものように輝いて 物干 […]
いつの頃からか? 厳かな年の初めの習わしも すっかり影をひそめ 元旦から、おせち料理の横には パンとコーヒーも並ぶようになった お正月ぐらい日本文化の和食三昧と 言いたいが、若い世代に合わせた 洋物がお重にぎっしり詰め込 […]
いつもの 西向きの小窓から見える風景も 夕日の射す時刻ともなると、空は 茜色に染まり冬到来を思わせる 全ての葉を落とした樹々は殺風景で とても淋しい そして、その小窓から見える 一番高いポプラの木の上空の星は 暗がりが進 […]
2015年,
空も雲も、風もすっかり秋になった 時間の流れの速さに驚きながら ふと立ち止まり、深い息をしてみる 違う、確かに違う? 秋の空気は秋の匂い 秋の空は確かに秋の空なのだ 静かに目を閉じて耳を澄ませれば 聞こえてくる、秋の歌が […]
毎日、毎日、波風たたぬように 静かに平凡に暮らす 誰に会っても笑顔で会釈し 好かれなくてもいいから少なくとも 嫌われぬように、敵を作らぬように それが一番賢い人付き合いの方法 最近やたら目に付く本屋さんの本 『上手な他人 […]
季節は徐々に夏の衣を脱ぎはじめた 肌で感じる限りでは、まだまだ 秋の到来ではないが、それでも時折 吹き来る風に秋を少し含んでいる さて、今年も 庭先の古木のぶどうの木に 五つ程の房がついている いつも害虫や鳥の餌となって […]
強い陽射しが真っ直ぐに 麦藁帽子の上から射してくる アスファルト道路の燃え立つような 陽炎が夏本番を感じさせる 吹き出るような額の汗を拭きながら 木陰を探して一息すると 向こうの木陰に休む老夫婦と 目が合って軽く会釈をし […]
朝からスカッとした青い空が広がり いよいよ夏の訪れか?と空を見上げた 長雨が続いたせいか心の中まで 何となく憂鬱な日々だったから 気合いを入れて、いざ出陣!とばかり 思いっきり大物の洗濯をし 家じゅうの窓という窓を全開し […]
芽吹きの頃は柔らかだった緑も 日増しに深みをおびえきた その葉の上で光の妖精が踊っている 風と空と光と、そして花と それぞれが精一杯に輝いている 緑葉の上に花がなければ 花びらを揺らす風がなければ 青い空に白い雲がなけれ […]
五月に入ると途端に花屋の店先に 真っ赤なカーネーションの花が並び 街行く人の目を引いている 何故か、その赤い花だけは誰でも 心の奥のどこかにチクリと刺さる何かを 思い起こさせるのだろうか? その赤い花に重なる思いは年齢を […]
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