2016年8月の絵手紙エッセー『爽やかな心』
早朝の川沿いを歩いてみた 夏草の勢いは止どまる所を知らず 鬱蒼と繁る雑草で辺りの景色は 遮られ見えないほど伸びている もう少し歩くと田んぼ道に出た 葦の葉も、腰丈ほどに伸びた稲も 朝露をおびてしなやかに揺れている 湿気を含んだ優しい風は 静まり返った朝の散歩には心地いい ふと、畔道の途中で足を止めると 草の茂みに爽やかな色が目に止まった 薄紫の小さな花と、オモダカの白 その二つの色のコントラストが いかにも夏の『涼』を感じさせた 心がパッ!と弾けたように 明るく爽やかな気分になった 少しだけ重い心で歩いていた私の そんな心を見透かしたように 小さな二つの花の色が心を変えた さあ、何も考えず今日の一日を 頑張ってみようと思った |