2016年1月の絵手紙エッセー『年の初めに』
いつの頃からか? 厳かな年の初めの習わしも すっかり影をひそめ 元旦から、おせち料理の横には パンとコーヒーも並ぶようになった お正月ぐらい日本文化の和食三昧と 言いたいが、若い世代に合わせた 洋物がお重にぎっしり詰め込まれ わいわいガヤガヤ、賑やかだ 久しく四世代が揃う正月の朝 孫の好みはローストビーフや唐揚げ 洋食ばかりを好むようになった 黒豆、田作り、きんとん、伊達巻き、、 腕によりを掛けて作ったおせち料理は 一向に減る気配も無い。しかしここは 見ざる、言わざる、聞かざる 世代を越えた和合こそが家庭円満の秘訣 と、ついつい口をつぐんでしまう さあ、今年も元気で誰とでも仲良く 心穏やかに暮らしたいと願う 年の初めの心境である |