やちよ絵手紙の森美術館

2015年2月の絵手紙エッセー『山里の雪』

山里の村をすっぽり隠した雪は
もう春が来ないのではないか?と
思うほど、深く深く積もっている
かまくら、雪投げ、そり遊び
そりゃあ昔
雪国で育った子供らはいくらでも
雪遊びにたけていて少しぐらいの雪なら
いつまでも外で遊んでいたものだ
そしてまた雪の怖さも知っていた
囲炉裏端で聞いたじいちゃんの話は
終りがなく、それこそ何べんも
何べんも同じ話しの繰り返しだった
どこそこの誰べえは雪女に
連れて行かれたとか?
雪男のでっけえ足跡を見たとか?
何べん聞いても面白れえ話しだったさ
孫だの、ひ孫だの家ん中は
いっぺえ家族がいて、そりゃあ
穏やかだったさ。ああ今はなぁ~
家ん中、誰ぁ~れもいねえ、子供らは
いつも独りぼっちでよぉ~。

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