2014年10月の絵手紙エッセー『七転八起』
秋は果物屋の店先から始まって行く 昨日まで夏野菜や果物が 山ほど積まれていたかと思ったら 気が付くと栗や柿、ぶどうや洋梨たちが 我が者顔をしてワゴンの上に鎮座している それぞれの形、色、香り、どれもこれも その季節を彩る自慢の産物だ どんなに忙しくても季節の移りは正直で その時にしかお目見えできない顔ぶれ しかし、いつも私が不思議に思うのは 洋梨、別名ラフランスと呼ばれる梨は とても形がユニークで面白い ごろん、と寝かせても立てようとしても 直ぐに転がってしまう。 熟すると柔らかく、いい香りでとても甘い これほど見た目とは異なる果物も珍しい 色々な事がある度に私は思う 転んでも、転んでもまた起き上がる 自分の意に反して思うようにならない時は 人生、七転び八起き不屈の精神でへこたれない ラフランスのように頑張らなくっちゃ、と。 |