やちよ絵手紙の森美術館

2019年10月の絵手紙エッセー『秋の空に』

日の入りが早くなリタ焼け空が
日増しに朱色の深みをおぴてきた
時間があると川沿いのウォーキング
なければ裏の家庭菜園の草むしり
主婦の一日はアッ、という間に過ぎる
時間の使いようはいくらでもあるが
一番の楽しみは季節ごとの草花の観察
心地好い風に吹かれながら
散歩の途中で色々な草花を見つける
刈り取られた後の畔道には真っ赤な花
まんじゅしゃげの一群が列をなす
その赤い列が田んぼの境界線になり
ぽつんと取り残された案山子が
あちこちの田んぼに立っている
実った稲の見張り番の案山子は
今はスズメ達の遊び相手になっている
役目を終わった案山子たちは
少し寂しそうな顔をしているけれど
散歩の途中の私たちに幸せをくれる
『こんにちわあ~、今日もいい天気ね』
秋の空に私も案山子も笑っている

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