2016年6月の絵手紙エッセー『幸せ探し』
雨あがりの人気のない川沿いを 久しぶりに歩いてみた 土手の草花達はたっぷりと水分を含み 後は柔らかな陽射しを待つばかり また、樹々の若い緑葉も 少しでも早く滴を落としたい様子 暫くすると雲間から、ほら、 光のすじが何本も降りてきて 曇った心に一筋の光が差しこみ 徐々に空は明るくなってゆく どこかに、笑顔は落ちていないか どこに行けば、幸せがあるのか 誰の手に幸福は隠されているのか と、腰をかがめて辺りを見渡すと 黄色の小さな花の一群を見つけた クローバーに似たその花は、ん? かたばみの花かな ハート型のちいちゃな葉っぱも 可憐な黄色の花を支えている あっ、あった! 私のポケットの中に幸せを見つけた |